気持ちのままに
これから父さんの終末医療をどうやって支えていくか
これがこれからの母と私の毎日になるはずだった。
余命三ヶ月から六ヶ月、もっても一年。
だから、父さんが何をどうしたいかを一番に考えて。
父さん自身もこれからの時間を考えていた。
だから父さんが注文していた野菜の苗が
父さんが亡くなってから届いた。
祖父母の暮らしていた家の裏庭に苗を植えて
「おまえが世話して、収穫したらいい。」って言ってたね。
父さんが亡くなってから一ヶ月半。
裏庭は小道も見えないぐらいに一面のドクダミ。
今日はとにかく小道が分かるように
ひたすら草抜きをして、やっと庭の奥までたどり着けた。
そこは山肌まで、ぎっしりのブライダルベール。
思いは小学校。
夏の絵の宿題に六年の時になぜか家の鉢植えを描いた。
それが沢山の花をつけたブライダルベール。
父さんが持ってきたのかな。
どんな庭にしたかったのかな?
何も聞けてなくって悔しい。
父さんの気持ちになって穏やかに向き合ってみよう。
まだまだ涙は涸れないみたい。


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